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9月25日、神の島・久高島へ渡った。
遙か昔、海の彼方のニライカナイという楽園から
アマミキヨという神様が始めて降り立ったのがこの島。
そして神様は、次々と沖縄の大小の島々を作っていった。
だからこの島は沖縄の始まり。
なのでこの地のあちこちに祈りの聖地が点在している。
今は行われていない女性だけの祭り「イザイホー」でも有名。
さて、私を含めて中国、ペルー出身の交流員共々この地を訪れたのは久高小学校で出前授業
を行い国際的な交流をするというのが目的だった。
波飛沫を少し浴びながら25分のフェリーの短い旅。
船の旅路は少しメランコリーな心を紡ぎ出してくれる。
飛行機はあっけないけど、船は何かもの悲しさを感じるよね。
前回も感じたけど、猫が多いよね、久高島は。
しばし猫に癒やされる二人。
学校の担任の先生が車で迎えに来てくれて猫タイムは終了。
そして授業までに1時間近くの時間があったため早速「久高島灯台」を見に行った。
野積みの石垣と風情のある集落をしばし散策しながら灯台を目指した。
波照間島で見たような古の光景を彷彿とさせる集落の佇まいだ。
しかし、とても近いところにあるはずの灯台がなかなか目に入らない。
集落を抜けて海岸に近いところに出たら二人のオジーが海を見ながら談笑していた。
何と風情のある、いかにも南国らしい光景が気に入った。
海をバックにガジュマルの木の下の二人を写真に収めたのだった。
視線の向こうの近場には漁港、遙か彼方に沖縄本島の島影。
そこで二人に声をかけることにした。
私:
「済みません、灯台に行きたいんですが?」
若いオジー:
「ああ、大分行き過ぎたようだね。少し南側の港の近くだよ。もっと南の方さあ!あん
た、観光客?でも少し違うようだね」
私:
「ええ、本島から来ました。小学生との交流のために外国人の交流員を連れてきたんです。
出前授業があるんですよ。ちょっと時間があったんで灯台を見ようと学校から歩いてきた
んです」
若いオジー:
「灯台?ああ、それは奇遇だよ。隣のオジーはね、あの灯台を長年守っていたんだよ。いわ
ゆる灯台守だね。灯台守の昔の映画があったよね。あんた知っている?」
私:
「もちろん知っていますよ。『喜びも悲しみも幾年月』でしょう。その影響で仕事でも個人
でもできるだけ灯台を見たり、写真を撮ったりしているんですよ。ここの灯台はどんなだ
ろうと興味があったんですよ」
若いオジー:
「だったら、この方が詳しいから訊いたらいいよ。年齢を聞いてびっくりするよ。年齢が想
像できる、この方の?」
私:
「80代でしょうか?」
若いオジー:
「とんでもない。びっくりするなよ。98歳だよ!灯台だけではなくて、久高海運会社の創
設者の一人だよ。久高島を隅々まで知っている、いわゆる恩人だよ。久高島の!」
98歳のオジー:
「ここの灯台は復帰後から運用していて、僕は灯台守というわけではないけど、定期点検など
の業務を担当していた。あんた方は交流のためこの島に来たんだね。僕もね長い間生きて
きたからねいろいろな経験をしてきて、本土の学生にね沖縄戦の話や戦後の混乱期やこの
久高島のの話を聴かせてあげたことがあるよ。講座という形でね。何回かやったよ。わざ
わざ来てくれて有り難うねえ。さあ、灯台をみてきたら?」
私:
「思いがけない出会いで貴重な話を聴かせてくれて有り難うございます。いつまでもお元気
で」とお別れをした。
そして目標の灯台を鑑賞しに海岸沿いに歩いて行った。雑木に囲まれた小高いところに 久高島灯台は建っていた。当然写真を撮った。授業の開始の時間近づいてきたので直ぐ近くまで行きたいのをぐっとこらえてそこの場所を後にしたのだった。
波照間島でもそうだったがやはり仕事の合間にというのはあまりに時間がなくて悔しい思い。
趣味はプライベートでなくっちゃ!
久高島の詳しい情報は次のアドレスで辿ってほしい。
・九州・沖縄 ぐるっと探訪(灯台の話)
https://blog.goo.ne.jp/peaceorange/e/3ee864739243722e1b55dee103a19ddc
・久高のシマ時間(公式サイト)
https://kudaka-island.com/
・知っておくべき聖地や特産品から島のルールまで 神の島「久高島」
https://www.orionbeer.co.jp/story/kudaka-island/
・久高島 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%85%E9%AB%98%E5%B3%B6
追伸
・出前授業は元気な島の子供たちと国際交流員とで元気で暖かい国際交流が出来ましたよ。
一般的に島の子供は明朗活発でとても素朴で可愛い。波照間島でもそうだった。
・上記の久高のシマ時間というサイトで分かったことだけど、文章中の若いオジーというの
は、実は世界中の海を渡り歩いたプロダイバー(潜水士)とのこと。引退を機に故郷に
戻り今はウミンチュ(海人)として魚を捕る日々とのこと。そんなこともつゆ知らず失礼
しました。久高島では有名人の一人のようです。
・灯台つながりで「波照間島灯台を訪ねて」(20231117)の投稿をご覧下さい。
https://goshnova.blogspot.com/2023/11/blog-post_19.html